ブラジル出身のマルセロ木村さんによる楽しいおしゃべりと音楽のひととき。
面積も人口も南米最大の国ブラジル。多くの地域からの移民たちによって育まれた混血文化の国であり、白人、黒人、黄色人などの民族文化が混在する文化的背景をもち、世界的にも有名なサンバやボサノヴァを始め、ショーロ、ノルデスチなど、多種多様な音楽が生まれています。
サウダージなどの独特のロマンティックな世界感、高度で重層的なリズムの複雑さ、和音の多様さ、ポルトガル語で歌われるメロディーの美しさなど、世界に類を見ない発展性のある音楽です。
主なブラジル音楽の種類
ショーロ
ヨーロッパの室内楽にブラジルのリズムが加わったブラジル伝統音楽。器楽曲として演奏される機会が多く、洗練されたサウンドを特徴としています。ブラジルのジャズと称されることがありますが、即興を重視した音楽としてはジャズよりも歴史が古いものです。
サンバ
19世紀の終わりごろ、ブラジル北東部の港町、バイーア(現在のサルバドール)で発祥したといわれています。2拍子の強烈なビートの上に、パルチード・アルトと呼ばれる細かなリズムが刻まれます。
ボサノヴァ
1950年代中期、リオデジャネイロに在住していた若手ミュージシャンたちによって創始されました。中産階級の若者たちの求めていた心地よく洗練されたサウンド、「新しい感覚」のサンバとして成立しました。ジョアン・ジルベルトがボサノヴァの創始者として有名です。
ノルデスチ
ブラジル北東部出身の音楽の傾向を指します。土着的で生活感のある音楽で、独特の枯れた哀愁(サウダージ)を漂わせるものが多い。
他にもセルタネージョ、カポエイラやカンドンブレの音楽、フォホー、アシェ、MPB、ブロコ・アフロの音楽等があります。
マルセロ木村
1979年ブラジル サンパウロで音楽一家に生まれ、ギタリストである祖父の影響で幼い頃からギターに慣れ親しむ。
ラテンアメリカ最大の演劇音楽学校「Conservatorio Musical e Dramatico Dr. Carlos Campos – Tatui – SP にて、クラシックギターを学び、Marcos Delhomo氏、Pacheco氏にジャズギターとクラシックギターを師事。若干16歳にして、タトゥイ音楽学校より講師のオファーを受け、指導を行う。
個人レッスンやライブハウス・ラジオ・テレビ局などでも演奏を行う。ショーロ・サンバ・ボサノヴァは勿論、ロックやジャズもこなし、それらをクロスオーバーさせた独自のサウンドスタイルを展開。
2006年に来日。2009年1月にインストゥルメンタル・サンバ ジャズ・ユニットMISO BANANAを結成し、2010年1月にアルバ ム『Uirapuru』リリース。
サウンドメーカーとしても国内外の多くの有名アーティストより信頼を受け、サウンド 提供・アレンジ・レコーディングと幅広くサポートしている。
名古屋にMúsica&Bar Marcelo(ムジカ& バー マルセロ)をオープンさせ、国内外の有名アーティスト(小野リサ、パウラ・リマなど)ともセッション。若手にも演奏機会を提供するなど育成にも力を入れる。
2013年 10月に、ソロ名義初となるアルバム『Morro Do Urbana』をリリースし、モーションブルー横浜でリリースLIVEを開催。
2014年6月には、名古屋ブルーノートにて「マルセロ木村CDリリースLIVE」を開催し、大成功をおさめる。
日々意欲的に音楽と向き合い、ソロとして世界に向け全国にて活動中。現在は東京に拠点を置く。
軽快なおしゃべりと音楽。
「イパネマの娘」も、マルセロさんのアレンジでカッコ良く!
5歳の息子さんはヘビメタに嵌っているそうで、あまり聴いてくれないけど(笑)その息子さんに向けた優しい歌も印象的でした。
第1部の最後にはマルセロさんオリジナルの「マザー」という曲をナビゲーター寺原太郎とセッション。「10年リハーサルしてきた!」といってますが、ほんとはこの日が初対面です(笑)
第2部では徴兵制のあるブラジルで、軍楽隊に入ったマルセロさんが「やらかした」お話しが傑作でした。でも懲罰房に入れられ、3日間家に帰してもらえなかったそう。
オアシスのお客様は高齢の方も多いので、これまでの演奏者は決して無理強いはしなかったのですが、今回は前代未聞!ラストに、全員スタンディングさせて踊らせ、合唱させてしまいました。なかにはおしゃべりが面白すぎて、うずくまって笑い転げている方も。マルセロさん、すごかった!!
オアシスの坂本さんが、マルセロさんと寺原太郎の即興デュオを撮影してくださっていました。
短いのでこちらだけでもどうぞ!
2月3日(土)ブラジル音楽のご報告(ギャラリーオアシスFacebookより)
マルセロ木村さんの演奏でした。あっという間の2時間、ギター1本であれだけブラジルを表現できるのがすごい!!と圧倒されました。座って演奏されていましたが、リズムの取り方は、サンバの踊りを感じさせ、ボイスパーカッションは、ドラムそのもの。ボサノバは、有名な曲も何曲か演奏してくださいましたが、今まで聴いたことのないリズムと変化(としか語彙がなくてすみません)でびっくりでした!マルセロさんも世界音楽紀行の企画を大変よろこんでくださり、また来てくださるとのこと、とてもうれしいです。今回来られなかった皆様も次回は是非いらしてください!!
来月は、3月10日(土)ハワイのうた うすいなおこさんの登場です!こちらも実力派!とっても楽しみです。 オアシスで、世界のさまざまな音楽とその国や文化を愛する奏者のみなさんと出会えることは、なんと幸せなことかといつも思います。皆様もぜひ一度、いらしてみてください!